ベトナムで1年働いて感じた、ベトナム人エンジニアと働く上でぶつかる壁と解決方法

気づけばベトナムへ来て1年経ちました。
私が働いているのはいわゆるオフショア開発会社みたいなところで、同僚は全員ベトナム人。
日本人は私一人。
私はPMとして働いていて、クライアントとやり取りをし(クライアントは日本・シンガポールが主)ベトナム人エンジニアチームをまとめ、開発を進めていく役割です。
ちなみに通訳はナシ、全員英語でやり取りをします。
最初の頃はもうしっちゃかめっちゃかでわけわからないということも多かったのですが、次第に慣れてきて、色々と予想もできるようになって来ました。
(とはいえ、まだ「えッそんなことある!?」みたいなことにはしょっちゅうぶつかります)

今、日本はベトナムからエンジニアを採用しているところも多く、文化的な違いが理解できなかったりして悩んでいるマネージャーも多いのではないでしょうか?
最近では、ベトナム人が道端のカモを捕まえて食べて問題になるとかもありましたね。ベトナムのカモ料理美味しいもんね。
参考:母国では豚に次ぐ人気/カルガモ捕獲ベトナム人逮捕

というわけで、ちょうど1年くらい経ったし、この1年で得たベトナム人エンジニアに関する知見を残しておこうと思います。
もちろん、私の身の回りの事例からのことなので全ての人には当てはまりませんし、時間が経てばまた変わってくると思います。
ベトナムで働くベトナム人に関することなので、日本に行くベトナム人とはまた違うこともあるでしょう。
参考程度に読んでみてください。

時間の概念が違うので、締め切りのある仕事には気をつけよう


時間には気をつけよう
タイムマネジメントに関しては、日本人がスーパーちゃんとしているので、よくすれ違いが起こります(残業時間の緩さに関しては日本人がきっと世界一ですが)。

「9時から始業だよ」といっても、彼らの中では9時30分くらいまでは遅刻扱いにはなっていません。
だって道は混むし、時間通りにオフィスに着くのは無理です。
日本のように定刻できっちり動く乗り物はありません。
日本では「9時始業だよ」の中に「9時に仕事を始められるように8時50分にはオフィスについて、支度を済ませろよ」くらいの意味合いがあると思うのですが、ベトナムにそのコンテキストはありません。ちゃんと伝えましょう。
どこかに行く時も「朝10時の電車に乗るから、9時50分には切符を買い終えて自動改札前にはいるんだよ」くらいのことまで説明してあげた方が親切です。

仕事の面で言えば、エンジニアには必ず納期というものが付いて回ると思いますが、例えば締め切りの3日前に「これ、3日後の13時までに提出してね」と言っても、その時間までに完成させられるのは50%くらいの確率なんじゃないでしょうか。
南国あるあるなんだと思うのですが、やはり時間に対する意識は結構ゆるいので、締め切りが厳しい仕事は本当の締め切りよりも前の日付を指定した方が安全です。

これはTIPSですが、ベトナム語の語順では時勢が前に来ることが多いので、話す時も時制を前に置くと理解しやすいみたいです。
締め切りの協調をしたいときは、全ての文章の前に置くこと!

チームワーク、の意味は日本と少し違うかも


チームワーク
ベトナムは分業が進んでいるので、日本人が思う「チームワーク」があまり得意でなく感じられることがあるかもしれません。
日本でチームワークというと、仕事割り振って各自でやって、もし手伝えることがあったら手伝って…というイメージですが、ベトナムはどちらかというと自分の仕事は自分の仕事、人の仕事は人の仕事、というところがあります。
「この仕事、協力してやってくれる?」とざっくりと渡すと、上の立場の人(エンジニアでいうとリーダーポジション)が全部やってしまったりします。
なので、チームでやる際はそれぞれの役割と責任範囲を明確にしてから渡すようにすると、うまくいきやすいです。(当たり前っちゃ当たり前ですが)

例えば、AとBとCの機能をもつサイトの開発が必要になった時には、AとBの機能はNgocさん、Cの機能と、結合テストはPhamさんにやってもらう。というのを先に明確にしておくと良いです。
「手が空いたからテストもやろう」とかあまりないです。
「手が空いた人がよしなに仕事をしてくれる」というのは日本人のみなのでは…と思っています。

なれてくれば手が空いたらよしなにやってくれる人も出てきます。

何かを説明する時は、インタラクティブにしよう

インタラクティブな対話
何かを説明する時、特にお互いの母国語でない言語でやる時、インタラクティブに、対話しながらやらないと理解が進まない人が多いです。
日本だと、1から10まで説明しなければいけない場面で、聞き手側は全部聞いて消化してから色々考えたり質問したり、というコミュニケーションをよくします。
これをベトナムでやると、結構認識齟齬が起きたりします。
最初は1から10まで聞いて「OK!わかった!」と返事をしてくれるのですが、出来上がったものが全然違うものだったり。
なぜこれが起こるかをこの1年研究してみたのですが、彼らの頭の中では1を聞いたところで独自の結論10まで到達していて、2から5は聞いていなかった、ということが起こっているらしいのです。

みんながそうではないですが、意外に頑固な人が多く、自分がこうだ!と思ったらそこから考えを変化させるのがなかなか難しいような印象を受けることもあります。
そもそも持っている前提が全く違うので、最初の前提合わせをしっかりするというのが結構肝になってきますね。
手間ですが1説明して認識合わせ、2も説明して認識合わせ、質問があるかどうか、どう思っているか、適宜ちょくちょくと聞いて、対話をしながらやっていくのが良いのかなと思います。

Why?を詰めるのが少し苦手かも


why
「なぜ?」を追求していくのが少し苦手な人が多いかもしれません。
開発でいえば、「動いてるからいいでしょ」という人が割といます。
バグが出た時に「何でバグったの?原因何だった?」と聞くと、原因が詰めきれていないことが多く、その場しのぎの対応をしていることが多々みられます。
「何で?」と聞くと責められている気持ちになるらしいので、何か工夫をして、原因をレポートすることが彼らにとってメリットがあることを知らせないとなかなかこの体質は改善されないのかなと思います。
最初は「ただしりたいんだよ〜怒りたいんじゃないんだよ〜」と言ってWhyを聞いていたのですが、どうしてもこの辺りの認識改善が難しいらしく、未だ苦戦中です。
原因をちゃんと究明して説明してくれたら、ありがとう!スッキリした!調査お疲れ様!と褒めてあげると、次もちゃんと調べてくれる可能性が上がるのかなと思っています。

ベトナム人、空気はかなり読みます



ここからは少し開発と離れて、一般的な話を。
ベトナム人って、人当たりが良くて素直〜な人が多いです。
少なくとも私の周りには意地悪な人とかはいなくて、基本的にみんなニコニコしています。
「外国人は空気を読まない」というイメージがある人もいるかもしれませんが、ベトナム人に関してはかなり空気を読むというのが私の印象です。

上下関係もそこそこ大事にしているし、やってと言われたことに対して嫌な顔をすることは、…たまにありますが、…ほとんどありません。
大抵はニコッと笑って引き受けてくれます。
あんまり面白くないギャグとかも笑ってくれます。
この辺の空気読み文化はほとんど日本と同じだなあと思います。
なので、ベトナム人のスタッフがニコニコ笑っているからと何に対してもポジティブな感情を持っているかというとそうでもないです。
後からアンケートとかとるとめっちゃネガティブなこと書いたりします(改善すべきだと思ったところは素直に書いて来る)。

特に年齢が下のスタッフに関しては、定期的に面談やフィードバックをできる場を設けて、思っていることを言ってもらうのが良いです。
溜め込んでしまって急に来なくなったりすることもあります(日本人も同じだけど)!

ベトナム人はFB廃


facebook
日本人のエンジニアにはツイ廃が多いですが、ベトナム人はFB廃が多いです。
息を吸うようにFacebookをみます。
業務中?関係ないです。
なぜなら友人たちの投稿にリアクションしたり、メッセージにすぐ返信することは彼らにとって重要なアクティビティなのです。許してください。
(もしどうしても気に入らなかったら、規約で明記して禁止するしかないよ、とベトナム人の友人が言ってました)

ベトナムでは、朝ごはんやお昼寝や間食休憩が当たり前




基本的にはベトナムは昼寝をしたり、間食のために休憩を取るのが当たり前だったりします。
この睡眠欲と食欲を満たすことは彼らにとってとても重要なミッションです。

まず朝出勤し、朝ごはんをオフィスで食べる(始業が9時だけど、9時に来て朝ごはんを和気あいあいと食べている)。
大抵ランチ後には半分以上の社員がお昼寝をしているし、みんな枕を昼寝用や毛布を持っています。
日本人が真面目に席に座って仕事しすぎなんだと思うんですけど、仕事中、4時ごろにご飯とか果物とかを休憩室で食べ始めたりすると「え!?仕事は!??」と思うのですが、まあお腹も空いてくるし、ということで容認されています。
むしろベトナム人マネージャーが「ランチ休憩後の5時間の労働はちょっと長すぎだから、正式に3時くらいに休憩時間を作りたいと思う」と言い出します。
お腹すくと仕事できないんです。食欲はクリティカルエラーなのです。

なので、もし会社で4時ごろふらっとどこかに行ってお菓子を食べたりしていても、それがエネルギーチャージとしてベトナムでは容認されていることを思い出してください。
まあ日本でいうタバコ休憩のようなものだと思えば特に気にならないです。誰でも参加できる休憩という意味ではタバコ休憩よりマシです。
私もよくインスタントラーメン食べたりします!

このお腹が空く時間にいい感じに糖分(果物、ミルクティー、お菓子)を配ると、人気を得ることができます。
お試しください。

まとめ



上記は私の観測上でしかないので、実際はもっと多様な人がいるし、全員に当てはまるわけではありません。
一言言えるのは、みんないい人だし、ベトナムで働くのは楽しいです。
「うちの会社のベトナム人こんななんだけど!」っていう報告があったら教えてください。

よきベトナム(人マネジメント)ライフを!
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